THE ハプスブルグ展へ

2009.11.25の記事より

国立新美術館にて開催中の「THE ハプスブルク」へ。

こちらも国立博物館並みに、激しく混雑しており仰天しました。
東京の人は大変だ。どこへいっても混雑混雑で。(という私も都民ですが)

こちらの展示に関しては、「ベラスケスもルーベンスもデューラーも私の家のお抱え絵師でした」(うろおぼえです)というキャッチがよかったのか、THEをつけたのがよかったのか、アイキャッチになりそうな工夫がなされていたせいか、盛況でした。全体的に、ベルバラ的世界のようなものを期待してきていた人たち、もしくは王女の美人画狙いの人が多かったように思います。まあ、それは本筋とは関係ないのでおいておいて。。

目玉の1つ、ベラスケス(1599-1660)の「白衣の王女マルガリータ・テレサ」のみならず、全体的にベラスケスの絵画は退色が激しい気がしました。スペイン絵画の魅力はなんだろうと漠然と考えていたのですが、やはり色遣いに1つの特徴があり、また、ラテン系民族ならではの、強い自己主張のようなものを宮廷絵画にもかかわらず、感じました。

個人的に最も気に入ったのは、フランドル・オランダルーラント・サーフェリー(Roelant Savery)(1576〜1639、ルドルフ2世に仕えた)の「動物のいる風景(背景にオルフェウスとトラキアの女たち)」です。
ルーラント・サーフェリー、動物のいる風景
この、ルーラント・サーフェリーは、wikiによると、鳥獣画を得意とした画家で、確かに、「 Landscape with xxx 」というようなタイトルの作品が多いです。また、上の画の左下には絶滅したドードー鳥(モーリシャスに生息/オランダ人により乱獲され、17世紀に絶滅)が描かれているように、ドードーの作家として有名なようです。ルーラントさんは、任期後、オランダに帰国し、アル中で亡くなったという説があるそうな。

また、同じフランドル・オランダ絵画でメルヒオール・ドンデクーテルの「水鳥」もよかったです。
メルヒオール・ドンデクーテルの「水鳥」
こちらはドードーではないと思いますが、今1つわかりません。

やはり私はフランドルとスペイン絵画が好きなようです。
美人画的王女の肖像画には食指が動かず(笑)
1つ謎だったのは、展示用の壁が、ブルー系の色で着色されていた演出は何のためなんでしょうか?まあ、メリハリが出て、よい演出ではあったとは思いますが。。