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ルート・ブリュック 蝶の軌跡ー東京ステーションギャラリー

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東京ステーションギャラリー にてGW初日に公開が始まった、 フィンランドの作家ルート・ブリュックの「蝶の軌跡」展 へ行ってきました。一言:かなり、おすすめです。 常に、日本では知られていない作家の展示に意欲的に取り組まれている東京ステーションギャラリーですが、今回も、日本ではまだ知られていない、 初の個展開催 となる ルート・ブリュック(1916-1999) ですが、母国 フィンランド では国民的作家の1人とされるほどの有名作家だそうです。 ライオンに化けたロバー鋳型を使った作品 陶芸作家 です。ですが、展覧会の冒頭にキャプションでも書かれていましたが、 陶芸、工芸とかそう行ったジャンル分けはどうでもいいのではないか、というほどのスケールの広さを持った作家 だ、と。これには深く同意するものが個人的にはあり、常々、ジャンルで区分けをするのは、 開催者、団体、評論側にとって分類することが好都合だからではないか と思っていました。本来、そのようなジャンル分けは不要で、創作は自由、想像も自由なのですから、ジャンルの垣根は取り払うべきと個人的には思います。教育に関してはある程度の専門化、分類は仕方のない面もありますが、なるべく自由な制作を許すべきと個人的には思っています。 と、話が逸れました。 ルート・ブリュックはあの アラビア窯 のデザイナーとして長年活躍し、テキスタイルなども作ってきたそうです。ジャンルの垣根を超えていることと、もう1つ私が注目したのは、作品の変遷に劣化がない点です。 彼女の作品を今回はまとめて、年代順に見ることができたのですが、写真のような、可愛らしい作品の側面は影を潜め、後年は、抽象芸術に変化していきます。その変化が、「ああ残念、昔の方が良かった」ではなく、素晴らしい方向に花開いているように私には思えました。 抽象化した作品の1例が上の写真です。実際はかなり表面に凹凸があり、立体的な作品となっていました。最終的には、もっと色をそぎ落とし、自然を淡い色で細かく表現する作風へと行き着きます。 具象ー>抽象への変化が、不思議と作品の流れの中で違和感なく感じ取れました。 個人的には、大変オススメの展覧会です。 展覧会関連グッズですが、3色(白、ライトグレー、ライトグリーン)展開している「ライオンに化けたロ