ウィーン分離派会館、セセッション(ゼセッション)へ

9月初旬の頃の話となりますが、ウィーンに着いてまず最初に行った美術館が、ウィーン1区の南にある、金色に輝くキャベツ(実際には月桂樹)の別称を持つ、ウィーン分離派会館「ゼセッション/セセッション」でした。

ウィーン分離派・・19世紀末、アールヌーボーの影響を受けたオーストリアで発展したドイツ圏世紀末様式(ユーゲント・シュティール)の美術運動の1つ。クリムト、オットー・ワーグナー、コロマン・モーザー、ヨーゼフ・ホフマン、オルブリッヒなどの作家が参加した。

金色に輝く建物を見た時に、やっとこれた、と感動しました。。建築はヨーゼフ・マリア・オルブリッヒ。(マリアというミドルネームですが男性です)シンプルですが、モニュメンタルな建物です。「時代にはその芸術を、芸術にはその自由を」というスローガンが建物に刻まれています。


正面玄関の上

横から見た様子。壁の絵がよいです。

ここは、展示館、つまり美術館です。常設の、クリムトの「ベートーベンフリース」(第九へのオマージュの壁画)、そして現代作家の企画展ができる展示区域に分かれていました。「ベートーベンフリース」は、壁画です。長方形の部屋の上部の壁全体に描かれており、巻物的というか、物語的流れが線上に語られているという感じでした。着彩は経年劣化で全体的にくすんでいます。図録などでは、色彩が強調されているのだろうなと思いました。

ベートーベンフリース(部分)

天井は自然光を取り入れる半透明のガラス窓。頭を上げないと見えません。

この男性はマーラーがモデルと言われています。

クリムトはこのベートーベンフリースのみの展示です。見る価値は十分にあります。

「時代にはその芸術を」、というスローガンを遵守し、現代作家のコーナーでは、Yto Barradaの「The Sample Book」という色見本などのサンプルをテーマにした展示がありました。どこか応用芸術の匂いがする、ゼセッションらしいセレクトかもしれません。


Yto Barrada

という訳で初回レポートをとりあえず終わります。目標1日1記事となるか・・。。今年の目標の1つが、観た展示について感想を30以上書き留める、というのがあるのですが、、今年もあと3月足らず。目標達成したいものです。


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