ゆかいな若冲・めでたい大観 HAPPYな日本美術展へ


ゆかいな若冲・めでたい大観 HAPPYな日本美術ー山種美術館

公式サイト:ゆかいな若冲・めでたい大観 HAPPYな日本美術ー山種美術館
2016.1.3-3.6まで

広尾の山種美術館へ若冲と大観を観に、久々に行って参りました。縁起物の絵が多数あり、一月に観ておけば有り難さが倍増したのに、ちょっと行く月を間違えたかなと思いつつ、それでも、十分楽しめる展示でした。(着物割引がありますし、ウェブサイトの割引券を印刷していけば、100円引きになりますので、是非。館内で着物美女を1名拝見しました。日本画を着物で鑑賞とは、すばらしい贅沢!関西の友人は、着物で昨年の琳派展を観に行ったそうですが、うらやましい限り。→実際は観客でもみくちゃになり、着物で行って後悔したそうですが、私も一度は着物で行ってみたい。。To Do Listに入れておきます ^_^)山種所蔵の一部の作品は、2014年のお正月企画展「Kawaii日本美術 - 若冲・栖鳳・松園から熊谷守一」とも重なっていますが、眼福な作品は、何度観ても眼福ですね。

伊藤若冲
若冲「河豚と蛙の相撲図」


話がそれましたが、ほんと、若冲は何度、何を観ても、飽きません。「群鶏図」のニワトリの迫力(でも目はかわいい)、「河豚と蛙の相撲図」など、眼福でした。山種美術館蔵の「伏見人形図」(着物地に砂子?がまぶしてあり、意外にザラザラ、キラキラした表面に見えますです)も、何度観ても楽しい縁起物の絵画です。柴田是真の「墨林筆哥」の蛙法師の漆絵も楽しくすばらしい。歌川国芳の「きん魚づくし ぼんぼん」もありました。奥村土牛のおおらかなタッチの干支シリーズ等々と、以上は「くっすり楽しい」部門。一方、横山大観の作品も負けてはおらず、「竹」の墨画は、朦朧体による濃淡表現が端正で美しく、「蓬莱図」もお正月的な題材で楽しい絵でした。

横山大観「蓬莱山」

大観は、署名の筆致を見て強く思うのですが、かなり個性的な人柄ではないかな、と。輪郭線を排するという、新しい表現を試みるのですから、それはそれはやはり強い人柄でない筈はないのでしょうけれども。展示の最後は、様々な動物を美しく写生しつづけた山口華楊の「生」。淡い色合いの牛の絵でしめくくられていました。
山口華楊「生」

大御所ばかりのおめでたい日本画が勢揃いです。3月6日までとあとわずかの会期ですが。渋谷駅からバスでそんなにはかかりません。お勧めの展示です。