スケーエン:デンマークの芸術家村展 国立西洋美術館新館展示室

Skagen スケーエン:デンマークの芸術家村
日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念
2017年2月10日(金)~2017年5月28日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
毎週金・土曜日:午前9時30分~午後8時
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、3月20日、3月27日、5月1日は開館)、3月21日(火)
巡回:碧南市藤井達吉現代美術館 2017年6月6日(火)~7月23日(日)


Skagenを「スケーエン」と読むとは知りませんでした。。スカーゲン、と読んでいました。スカーゲンと言えば、デンマークブランドの腕時計ですね。実は、地名だったとは今回初めて知りました。デンマークの最北端、ユトランド半島の最果てに「スケーエン」という街があるそうです。

デンマークといえば、私にとっては、デザイン王国の側面しか知らず、絵画については知識はゼロのまま見に行きました。そんな先北の街に芸術家村があったとは。。
19世紀末〜20世紀の世紀末芸術の時代に、この素朴な漁村を訪れたアーティストたちが、漁師たちの生活にリアルな人間の生活を見出し、それを題材にして絵を描こうとしたのが始まりだそうです。次第に、そこに他の作家たちが集まり、スケーエン派という派を形成し、デンマーク近代絵画革新の嚆矢となったそうなのです。時代はもう少し前になりますが、バルビゾン派は農村に集いましたよね。スケーエン派たちは、漁村に集った訳ですね。

スケーエンの場所は赤い点の部分
スケーエン派の中心人物は、ペーダー・セヴェリン・クロヤーです。妻のマリーも画家です。スケーエンでの穏やかな生活の中を描いた作品、「ばら」は、私も今回ポストカードを買いました。

ペーダー・セヴェリン・クロヤー「ばら」
クロヤーは精神疾患を患い、マリーは次第に夫から気持ちが離れて行き、二人は破局を迎えるそうです。「ばら」はそうなる前の幸せなひと時を捉えた作品と言えるかもしれません。他にも、ミカエル・アンカー、アンナ・アンカーの夫婦作家の各作品も展示されていました。スケーエンでののどかな家族の生活を描いたものから、港湾労働の様子を描いた作品など、比較的リアリズムな作品群が60点ほど展示されていました。

5月28日までです。シャセリオー展のチケットで観ることができます。デンマークの近代絵画に触れることができる、滅多にない機会です。オススメです。

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