石内 都「肌理と写真」ー横浜美術館

2017年12月9日(土) ~ 2018年3月4日(日)まで横浜美術館で開催している、石内 都 肌理と写真」展へ行って来ました。

よかったです。

写真を見る/読む目に自信がない私でも、作者の言いたいことが、伝わってきた展示でした。ヒロシマの被爆した方々の衣類を撮影したシリーズや、フリーダ・カーロの遺品の作品で近年では有名かと思いますが、デビューは地元横須賀を写したスナップ写真だったのですね。その初個展から40年経った節目の個展だそうです。

ヒロシマやフリーダの作品は、実は作家本人がセレクトしたテーマではなく、先方からの依頼だったとのことで、大変驚きました。

横須賀や横浜のシリーズより、染色出身の作家にピタリと合うテーマではないかと思いました。このように、テーマから選ばれる、呼ばれる、というのは運命的なものを感じます。

展示室では、映像で、作家がプリントする様子が見ることができましたが、現像作業というより、布を染色しているような手つき!!印画紙なのに不思議に柔らかな素材に見えました。本当に不思議な手つきでした。

石内都は、デジタルでは撮影していないのですね、多分。展示は全てフィルムで撮影されたものでした。プリントもアナログ。デジタルの時にどぎつい色合いに比べると、目に優しく、美しい肌理を持ったプリントでした。

そして、展示室の壁が、テーマごとに違うのもよかったです。写真の展示のイメージは、白い壁、アルミのフレーム、という印象が多いのですが、薄いピンクあり、グレーあり、青あり、で見る側にもリズムが生まれていました。

一部写真撮影ができました。

下の写真は、石内の出身地である群馬県桐生市の特産であるシルクの古着を撮影した作品コーナーでした。




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