柳宗悦の「直観」美を見出す力へ〜日本民藝館

東京の駒場にある、日本民藝館へ久々に行ってきました。前回行ったのは、2016年の1月でしたので、3年ぶりということになります。日本民藝館の佇まいの美しさには、そこに入るだけでじわじわと打たれてしまうものがあり、再訪してしまいたくなる何かがあるように思います。

さて、本題の展示ですが、今回は、収蔵品の中から「直観」するにふさわしい品々が展示されており、キャプションは一切ありません。展示品目一覧の紙も配られず、見終えた最後に柳 宗悦(1889-1961)の「直観について」の文章が記載された用紙が持ち帰り用に置いてあるだけの演出的ともいえる展覧会となっていました。併設展との区分が若干わかりにくかったのですが、まあそれもよく見たらわかるかなと思いました。


上の着物もキャプションはありませんでしたが、同じ網目柄の手ぬぐいを持っていて、なんとなく日本のものかなと思いましたが、ハンバーガーのような模様は何かわかりませんでした。正解は多分この展覧会趣旨によればなくてよく、自由に想像してかまわないということなのでしょう。

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直観に在るとは、「うぶのまま」で受け取り「うぶのまま」で見る事である。

美しさの理解に、直観がかくも必要となるのか。それは美しさが言葉や判断に余るものだからである。(中略)その理解には言葉を超えた理解、即ち知的判断に限られない洞察が、内に働かねばならない。

(直観についてより)
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柳の言う直観は「子供のような心」で見ることのようにも思えます。どうしても人は作品がどこでつくられたのか、技法は何か、時代は、といったことを頭の片隅で考えてしまいますが、作品をそのような知識なく、純粋に子供のような心で見ることを思い出せてくれる展覧会でした。

柳宗悦の「直観」美を見いだす力
2019年1月11日(金)~3月24日(日)


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