クエイ兄弟 - ファントム・ミュージアムへ

渋谷区松濤美術館にて開催中のクエイ兄弟の展示へ行って来ました。

アメリカ生まれ、イギリスでも活躍する双子のアーティスト「クエイ兄弟」による、人形を使った映像作品『ストリート・オブ・クロコダイル』(1986年)などで日本では有名ですが、実は、映像作品だけではなく、舞台美術、イラストレーション、ポスター、CMなどなど様々なジャンルで長年活動を続けている作家です。ヤン・シュバンクマイエルが好きなので、そこから私はクエイ兄弟も好きになりました。

人形、ドールハウス、シュールレアリスムなどにピン!と来る方にはオススメです。

『ストリート・オブ・クロコダイル』(1986年)

クエイ兄弟は、ヤン・シュバンクマイエルを含む、ポーランドのアニメーションやイラストレーションに影響を受けたそうです。「ヤン・シュバンクマイエルの部屋」という作品も作っているほどです。非常に東欧の雰囲気がする作品が多いのですが、実はアメリカ人というのが不思議です。

イギリスの4ADレーベルから出た「his name is alive」のアルバムジャケットを作っていたり、ピーターガブリエルのスレッジハンマーのPVにアルチンボルト風の映像を提供していたり、コムデギャルソンの映像、ニコンのCMを作ったり、芸術性の高い商業作品を数々作っています。

ピーターガブリエルのスレッジハンマーです。02:22あたりからアルチンボルト風になります。



展覧会では、日曜にDVD上映会があります(整理券が必要です)。展覧会では、映像ではなく、主にその制作の源とも言える、映像につかわれた人形や小さな舞台装置がインスタレーションとして展示されています。

兄弟のうち、どちらがどういう役目なのか、とか、版画も共作なのか、とか、どっちかが描いたとか、そういう違いはあるのかな〜というのが気になりましたが解説はなかったです。

いつまでも見ていられる美しさでした
上の写真の一部

写真が一部だけ撮れました。待ち受けにしたかったのですが、ガラスの写り込みがかなりあって携帯のカメラだと難しかったです。あと、図録を買うと、抽選で、兄弟のサイン入りのものが当たります!

個人的には超おすすめです。が、好みが分かれる作品なのでその辺はご容赦w

本当は、世田谷文学館で同じ時期にやっていて今はもう終わった「ムットーニ・パラダイス」と一緒に観るのがいいな〜と思ったのですが、紹介できずすみません〜。

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松濤美術館
クエイ兄弟 The Quay Brothers
―ファントム・ミュージアム― PHANTŒM MUSÆUMS
公式サイト
2017年6月6日(火)〜7月23日(日) 
休館日7月3日(月)、10日(月)、18日(火)

{日曜日のDVD上映会}
7月 9日(日) 
『変身』(2012年 33分)

7月23日(日)
『失われた解剖模型のリハーサル』 (1988年 14分)
『ファントム・ミュージアム―ヘンリー・ウェルカム卿の医学コレクション保管庫への気儘な侵入』(2003年 12分)
『エウリュディケー、彼女はかくも愛されり』(2007年 14分)
  
時間:午前11時~/午後2時~ 各回定員50名(定員に達しましたら受付終了となります)
※要入館料 ※事前予約の必要はありません ※直接、会場となる地下2階ホールへお越しください 
※各回開始30分前より、地下2階ホール前にて、整理券を配布します。
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