福沢一郎展「このどうしようもない世界を笑い飛ばせ」東京国立近代美術館

福沢一郎(1898-1992)は、戦前〜戦後、そして現代と長年に渡って活動した作家です。実は私、恥ずかしながら、勉強不足で彼のことをよく知りませんでした。

「このどうしようもない世界を笑い飛ばせ」と言うタイトルと、この絵!


すぐに、見たいと思いました。そして今までまとめて見る機会がなかったのは何故なのか、と思うほどにそのユーモラスな画面に惹きつけられました。

福沢一郎は、東大文学部出身の知性派です。まず、展示してあったポートレートが作家ぽくなくて、学者?政治家か?と言う雰囲気で、へ〜なんか作品のイメージとかなり違って面白いな、と思いました。

東大がつまらなかった福沢は、朝倉文夫に弟子入りして彫刻家をめざし、パリへ渡ります。そして、今度は平面に転身。シューリレアリスムをベースにした油絵を描き出します。

四月馬鹿/1930年

上の作品は、撮影可能スペースにあった複製です。フランスのエイプリルフールにちなんだシュールレアリスム的な作品です。背景や意味がわかるとなお面白いですが、それがわからなくても、くすりとできる面白い作品が多かったです。

福沢の画風は、このあとどんどん変遷し、晩年はかなり違う作風になります。個人的にはこのシュールレアリスム+ユーモアの時代が一番気になりました。

福沢一郎展「このどうしようもない世界を笑い飛ばせ」東京国立近代美術館にて
2019年5月26日まで。おすすめです。

また、別フロアで開催されていた

イメージコレクター 杉浦非水」展も大変良かったです!

こんな図案家がいたのですね〜これまた勉強不足で知りませんでしたが、図録買うか迷うほど、個人的には良かったです。


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